中国が繊維工場計画 ルフット氏が示唆 繊維業界は反発
ルフット・パンジャイタン海事・投資調整相はこのほど、中国の繊維大手が国内に工場を建設する計画を明らかにした。同氏は中国の企業名を伏せているが、西ジャワ州クルタジャティ空港の近郊に工場や従業員寮などの施設を建設する可能性が高いという。
ルフット氏は繊維会社と協議を進めているとした上で「巨大な製造工場になる。3万人の労働者を雇用する高級衣料品産業のモデルとなる」と投資を歓迎する姿勢を示した。中国企業側は建設許可が発出され次第、工場の建設に着手できる状況という。
インドネシア繊維協会(API)は、安価な繊維製品が中国から流入した影響で産業不振に陥っているとして、国内で数万人規模の解雇者が生まれている状況下の投資案件に反発。APIの幹部ダナン・ギリンドラワルダナ氏は「(中国企業の投資計画は)残念だ。なぜ問題を抱えている産業への投資を促さなければならないのだろうか」と政府の姿勢に疑問を投げかけた。
一方、工場の開設計画が国内繊維産業にマイナスの影響を与えるかとの質問には「脅威にはならない」と答えた。これまで韓国などから繊維産業の進出は数多くあったが、競争環境を維持できているからという。
ダナン氏は「重要な点は政府が国内投資と外資に公平でなければならないということ。外資を特別扱いをすべきではない」と強調した。