潤ます目で最初の大きな一歩 JJS幼稚部、入園式 計67人が新しいお友だちに
ジャカルタ日本人学校(JJS、バンテン州南タンゲラン市)幼稚部で19日、入園式が開かれた。年少25人、年中33人、年長9人が新しい「おともだち」に。昨年10月に開室された年少クラスは、2クラスに増室され今月から本格的にスタートする。新年度の在籍数は121人となり、園児たちは保護者の温かい手から離れ、時に涙しながらも元気に登園する。
入園式は、1日中保護者と過ごしてきた日々から一転し、両親から離れ、社会を知る初めての日。
生まれてから最初の試練がやってきたこの日は、年中クラスの新入園児入場から始まった。保護者を見つけて手を振る子どもや、クラスメートと手を繋いで行進する子どももいる一方、緊張から強ばった表情や潤む涙を堪えながら小さな一歩を進める園児もいた。
続く、満3歳児の年少クラス。先のお姉さんやお兄さんと比べ、泣き出してしまう園児もおり、涙でいっぱいにした目で「ママー!」と声をあげながら教諭たちに抱えられ席に着いた。
愛らしい泣き声が響く中で進行された式辞。鈴木和彦園長は新入園児に「幼稚園は楽しいところ。広い芝生にトンボが飛び、気持ちの良い風が吹く。色んなものを作り、走りまわって思い出がいっぱい作れることを楽しみにしている」と話した。
また、保護者へは「今年度の教育方針は『わたしの扉をあける』。子どもたちが『自分』をしっかりもちながら、『自分』を生き生きと表現できるよう育てていきたい」と語った。
来賓あいさつで在インドネシア日本大使館の髙林宏樹総括公使の「おめでとうございます」に園児たちは「ありがとうございます」と大きな声で返事。「日本とインドネシアの良いところや好きなところ、そして、お友だちと楽しい思い出をたくさん作ってほしい」と祝辞を送った。
担任紹介では教諭たちがダンスやマジックなどで自己紹介。「歓迎のうた」では在園児たちによる合唱が披露された。
年少クラスに娘を預ける米井一平さん(34)は、3歳離れたお兄ちゃんの姿を見て、「娘はバスに乗って早く幼稚園に行きたい」と登園日を心待ちにしていたという。親心としては「嬉しいけど寂しい」と話した。(青山桃花、写真も)