格付を据え置き JCR 見通し「安定的」
日本格付研究所(JCR)は25日、インドネシアの外貨建て長期発行体格付けを「BBB+」、自国通貨建て長期発行体格付けを「A-」でそれぞれ据え置いた。見通しはいずれも「安定的」。
歳入基盤の弱さを指摘しつつ、内需中心の経済の底堅さや抑制された公的債務などを評価した。新型コロナウイルス感染症対策で増加した政府債務残高は財政収支の改善で減っていくとみる。24年も個人消費やインフラ投資が寄与し、国内総生産(GDP)成長率は前年同様5%ほどとなる見通しという。
ジョコウィ政権が投資環境の改善を目指して成立させた「オムニバス法」による外資誘致方針、新首都で病院や道路、空港などのインフラ整備を進めている点も評価した。
資源価格低下で貿易黒字が減少している状況は、経常収支への下押し圧力と想定した。ただ、2月現在、月間輸入額の約6・5カ月分の外貨準備に支えられ、対外ショックへの耐性を有しているとみる。