金型展示会で現地調達化 倍加した参加企業 産業省など
産業省と日本貿易振興機構(ジェトロ)、インドネシア金型工業会(IMDIA)は27日、南ジャカルタの産業省で、展示会「第3回リバース・エキシビジョン」を開催した。展示会は28日まで開催される。
開催目的は中小金型企業を集め、金型の技術や製品をメーカー担当者に紹介。ビジネスマッチングの形式をとり、メーカー側に部品の現地調達化を促す。
今年の出展企業は36社となり、23年の前回実施の19社からほぼ倍加。ブースを訪れたメーカー担当者が熱心に写真を撮るなど会場は活気を帯びた。
IMDIAの高橋誠名誉会長によると、「前回はIMDIA会員を通じて出展企業を探したが、今回は全日系中小企業連合会(SMEJ)などを通して企業を募った」という。
各企業ブースには、自動車やプレス機、家電製品の部品などを作る金型が並んだ。ジョグジャ・サンコー・プレシシ・インドネシア(YSPI)の大平俊之さん(62)は、「地元企業と競合するのではなく、互いに補い合う形で協力していきたい。今回の出展も企業同士が横の繋がりを作るため」と話した。
一方、電気自動車(EV)生産の現地化を進めるなら、部品の現地調達は不可避となる。会場では中国や韓国からのメーカー担当者の姿も見かけるが、「日本企業は敬遠して発注には至らない」という声もあった。
こうした状況を踏まえて高橋名誉会長は、「今後も現地展開する金型企業の存在を知ってもらい、部品の現地調達化促進に努めたい」と話している。(山本佑、写真も)