進むバス電動化 トランスジャカルタ 日本勢に期待も
公共バス「トランスジャカルタ」を運営するトランスジャカルタ社が、運行するバスのEV化を進めている。年内に220台にまで増やす計画だ。保有する電動バスはすべて中国製となる。ただ、今後の調達先は確定しておらず、同社内では日本勢に期待する声もある。
ジャカルタ特別州政府運輸局のシャフリン・リプト局長は3日、州政府は今年、地方交付金(APBD)3兆9千億ルピアをトランスジャカルタ社に支給。新たに導入する電動バス120台の調達費や電動バスの運賃補助などに投じる計画を発表した。
トランスジャカルタ社は2021年に30台、22年に70台の導入目標を掲げているが、今回の予算措置で120台が加わって計220台となる。シャフリン氏は今後の稼働予定について「23年末までに全220台を稼働させる」と説明した。
これに対し、じゃかるた新聞の単独取材に応じた同社のアナン・リズカニ・ヌール事務局長は9日、「足元の保有電動バスは計56台で、すべて中国ブランドのSkywellとBYDの2車種となる」とした。その上で「これまで日本の電動バスメーカーとの協力はなかったが、将来的に可能性はある」と前向きな姿勢を示した。
EV化を進める同社では現在、1347台の化石燃料車を保有。これから脱炭素化を順次進めていくことになるが、水素エネルギーを使う燃料電池バスなども視野に入ってきそうだ。(センディ・ラマ、写真も)