【小さな記者たち】銀色に輝く精巧な船 サリナ 手作業だからできるもの
「ここにある船はすべて手作業で作られている」——。国内初のデパートとなるサリナ・デパート(中央ジャカルタ・タムリン通り)を取材した。館内でもひときわ目立つ銀色の船を前にして、売り場のヤディさん(43)はそう言葉にした。
幅30㌢ほどのガラスケースの中の船はとても精巧に作られており、手作業であることは言われないと気がつかない。
その後の取材では銀色に輝く船は銀細工で、一番大きいものは日本円で30万円ほどの値段が付けられていた。船に限らずその他の商品も細かいところまですべて手作りで、しかも繊細に再現されているため、高価であるのも納得できる。
ヤディさんによると、銀細工の加工工場はジャカルタにあるが、職人はジョクジャカルタなど地方出身者で、選りすぐりの職人が集まっているという。
また、購入していくのは外国人も多いが、海外に渡航するインドネシア人が土産物やプレゼントとして贈るケースも増えている。
気になる売れ行きだが、1日に4~5点と少なくない。「フレームがあるものが人気」とヤディさんは声を弾ませた。壁に飾ることができるということが支持される大きな理由の1つらしい。
他にも日本の刀のようなデザインやアロワナなどの魚、ボロブドゥール寺院などの遺跡の模型のほか、小さいものはイヤリングなどのアクセサリーもあり、見るだけでも価値があるものばかりだ。(ジャカルタ日本人学校中学部2年 岩井 悠真、写真も)