ニッケル版OPEC設立を カナダと協力模索 投資相

 バフリル・ラハダリア投資相は20カ国・地域首脳会議(G20サミット)が開幕した15日、ニッケル版の石油輸出国機構(OPEC)を設立する提案を行った。カナダのメアリー・エング国際貿易・輸出振興・中小企業・経済開発相との会談で構想を伝えた。地元メディアが報じた。 
 インドネシアはニッケル埋蔵量が現状で世界最大で、カナダは世界第6位。バフリル投資相はカナダに産出国の利益確保とともに持続可能な資源利用について、協力を打診したという。
 世界的にガソリン車から電気自動車(EV)へのシフトを加速させる動きがあるが、EVのリチウム電池の生産にはニッケルが欠かせない。
 EVの生産国が利益確保を進める中、現状ではニッケル産出国は十分な利益を得られず、バフリル氏は「ニッケル版OPECを通じ、ニッケル産出国の利益が守られることを願う」と強調した。
 これに対してエング氏は「原則として、協力は信頼できるパートナーと行う必要があるが、インドネシアは適切なパートナーと考える」と前向きな姿勢を見せた。(長田陸)

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