改修3校舎を引き渡し 日本大使館 激戦地ビアク島
日本政府による「草の根・人間の安全保障無償資金協力」に基づき、整備された小学校校舎の引き渡し式が19日、パプア州のビアク島(ビアク・ヌンフォル県)で行われた。金杉憲治駐インドネシア日本大使が出席した。
日本大使館によると、同県で老朽化していたアンパル小学校の3校舎を改修し、机や椅子などの学校備品を整備した。教員や保護者に対する教育の重要性や指導方法に関するセミナーも開催した。供与額は996万9190円となった。
同小学校は老朽化による床の亀裂や雨漏り、トイレ数の不足などの問題を抱えていたが、これらの改善によって生徒の学力向上に期待される。
金杉大使は続く20日、太平洋戦争の激戦地となり、今なお多くの元日本兵が眠るビアク島で、令和4年度在外公館長表彰式を行った。受賞者3人には表彰状が授与された。
表彰状が授与されたのは、日本政府の遺骨収集事業に協力した故メキ・カピタラウ氏、西洞窟や慰霊碑の維持管理に長年貢献したユスフ・ルマロペン氏、日本政府が同県に建てた「第二次世界大戦慰霊碑」の管理に協力した後藤眞作氏。故メキ氏は夫人が代理で授与された。
表彰式で金杉大使は、両国の関係強化に対する受賞者の貢献に謝意を示し、その上で「今後とも遺骨収集事業への協力を含め、両国の架け橋として活躍されることを期待する」と述べた。
表彰式終了後、金杉大使はビアク西洞窟の慰霊碑を訪れ、献花した。