12年間の感謝、歌に託す ありがとうコンサート開催 en塾
インドネシア人学生などで構成する日本語ミュージカル劇団「en塾(エンジュク)」は17日、南ジャカルタのコンサートホールで「ありがとうコンサート」を開催した。
2009年に立ち上がったen塾は21年4月30日に12年間の活動に終止符を打った。17日のコンサートではen塾がこれまで作詞作曲した歌などを披露し、en塾を応援し続けた観客に感謝の気持ちを伝えた。
ありがとうコンサートに向けた準備は、わずか3日間で仕上げた。en塾を創設した日本語教育者の甲斐切清子さんは「来た人に喜んでもらうため、手を抜かず厳しく練習をすることを意識した」と話す。
21年4月以降、卒団したメンバーは社会人になった人、結婚した人、大学の卒業論文に追われている人などさまざまという。甲斐切さんは「en塾で学んだことを活かし、自分の今の人生を楽しんでほしい」と元メンバーたちへの想いを述べた。
en塾にはこれまで累計832人のメンバーが所属しており、17日の公演では23人が参加した。09年からen塾に所属するアリオさんは「en塾のメンバーが集まる機会はもうないかと思っていた。約1年2カ月ぶりにメンバーたちと会い、すごく懐かしい気持ちになった。感極まって何度も涙が溢れた」と日本語で話した。
今後についてアリオさんは「甲斐切さんのような指導者となり、ミュージカルを立ち上げてみたい」と夢を持っているようだ。(長田陸、写真も)