8期生約800人が巣立ち 卒業後は日本、ドイツへも MM2100職業訓練校
西ジャワ州ブカシ県の工業団地MM2100内にある職業訓練校(SMK)「ミトラ・インダストリMM2100」で24日、対面での卒業式が開かれた。今年の卒業生は8期生で約800人。卒業後の進路は近隣企業への就職や大学進学、技能実習生として日本・ドイツへ渡航を予定している。
2011年2月16日に設立された同校は二輪工学学科から始まり、産業電子工学、機械工学、電気技術工学と続き会計やホテル・観光、自動車工学の7学科で構成されている。
同校では教訓として、生徒に思考させることを大切にしている。「正直であるとはどういう人間か、思いやりとは何か……」。このため学校側からは決まった校則を与えず、生徒自身が決定するため毎年校則の内容が異なる。
創立者の1人で、MM2100工業団地を運営するブカシ・ファジャール・インダストリアル・エステート社長の小尾吉弘氏は、同校の運営について「地元の人たちとの共生が最も大切だと思う。まだまだ貧困層の多いブカシで、子どもたちが安心して働ける環境作り、人材育成が必要だと考えた。産業界が求める人材を育成し、生徒の起業家精神を育てることを目指している」と説明する。
今年の卒業生で、産業電子工学学科のシャッダムさん(18)は「将来の夢は英語と日本語、インドネシア語を操る通訳者になりたい。卒業後はインドネシア国内で、6カ月間日本語を勉強した後、技能実習生として日本で働くつもりだ」と緊張した面持ちで答えてくれた。