地元教師宅に潜伏 漁業投資家名乗る 谷口容疑者逮捕
10億円近い持続化給付金の不正受給に関与したとされ、潜伏先のランプン州中部ランプン県カリルジョ郡で逮捕された谷口光弘容疑者(47)。入国から1年8カ月におよぶ逃亡生活が注目されるが、国家警察のデディ・プラスティヨ広報部長は8日の会見で、谷口容疑者は逮捕時、地元教師宅に潜伏していたと発表した。
地元メディアの報道を総合すると、谷口容疑者は逃亡生活の中で漁業投資家を名乗り、逮捕時は同県で教師を務めるマスドゥキ氏の自宅に潜伏していた。これまでの捜査では、「(容疑者はマスドゥキ氏宅に)定住していたわけではなく、1週間に1回か2週間に1回か(泊まっていた)」(デディ氏)という。
2人の出会いは逮捕場所から約1000キロ離れた西スマトラ州パダン市。マスドゥキ氏が魚を売っている時に言葉を交わし、谷口容疑者が漁業投資家を名乗ったため、自宅に容疑者を泊めたという。
逮捕の発表会見でインドネシアの入国管理局は、オレンジ色の服を着せた谷口容疑者を立ったまま同席させた。会見会場からは質問が飛んだが、谷口容疑者は無言のまま職員に付き添われて会見場を後にした。
谷口容疑者のパスポートは、日本政府が返納命令を出していたために失効していたが、南ジャカルタの入国管理局が21年4月~23年6月の期間に有効な一時滞在許可(KITAS)の延長をしていた。