独立記念日に向けて 売り上げ期待できず  紅白旗販売

 今月17日の独立記念日に向けて、街にメラプティ(紅白)旗などの装飾品で彩る風景が戻り、お祝いムードが高まってきた。一方、この時期だけの〝特需〟を狙い、紅白旗を売る露天商たちからは悲痛な声が聞こえてくる。     

 西ジャカルタのコタ・トゥアで紅白旗を売るサンディさん(22)は、「少しでも稼ぎを増やそうと西ジャワ州チルボンからやって来た」という。サンディさんは普段、チルボンでラタン(籐)を使っていすを作る職人。「だが、友だちとわざわざジャカルタまでやって来たが、まったく売れない」と肩を落とす。
 普段は西ジャカルタ・クボンジュルック郡でゴレンガン(揚げ物)をカキリマ(移動式屋台)で売るラディさん(36)も、「露店を出すのは今年が初めて。友だちが昨年、紅白旗売りで一儲けしたのを知って挑戦してみたが、ほとんど売れない。土日に売り上げが伸びることを期待するしかない」と元気がない。
 ラディさんの露店で買い物をしていたミルザさん(33)は紅白の帽子の値下げ交渉をしていた。「今年はどこの露店も値上がりしている。値下げに応じる商人もほとんどいない」と不満げだ。
 取材を重ねると、同じ商品でも露店によって値段が違うことに気づいた。小さな旗や装飾品は5千~2万ルピアほどで売られ、壁や塀などに飾る5~7メートルの旗にいたっては7万~12万ルピアと大きな開きがあった。
 落ち込む売り上げに悲鳴を上げる露天商がいる一方、街中には紅白旗を飾る市民の姿がある。コロナ禍であっても独立記念日を祝うインドネシア国民の気持ちは変わらない。(長田陸、写真も)

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