医療物資の提供要請 企業に直接訴え 西ジャワ州知事
西ジャワ州のリドワン・カミル知事は27日、外国企業を集めたオンライン会議で、同州内における新型コロナウイルスの感染状況に危機感を示し、酸素ボンベなど医療機器や医薬品の不足を訴え、民間から医療物資の提供を求めた。
リドワン氏は冒頭、同州内では感染拡大に歯止めがかからず、ワクチン接種も「劇的な進展はみられない」と指摘。その上で高い病床使用率を背景とする死者数の増加に強い懸念を示した。
ひっ迫する医療体制についてリドワン氏は、医薬品や医療機器の不足に加え、高まる病床使用率が病院の治療能力を圧迫。特に医療用酸素の不足が深刻化しており、オンライン会議に参加した日本、オーストラリア、シンガポール、韓国、中国からの企業担当者に対し、酸素ボンベなどの医療機器や医薬品の支援を直接求めた。
リドワン氏は、「ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は関係国に医療物資の支援を求めているが、(中央政府からの)支援を待つだけでは、状況は悪化するばかり。医療用酸素はコロナ感染拡大後、1日あたり200トン不足。救える命も救えなくない」と訴えた。(センディ・ラマ)