ジャカルタ─東京路線 就航10周年で記念行事 ANA
全日本空輸(ANA)は8日と9日の両日、ジャカルタ─東京線の就航10周年を記念し、スカルノハッタ国際空港(バンテン州タンゲラン)で成田国際空港行きNH836便の搭乗客を対象に、記念品の贈呈や記念写真撮影などを行った。
9日午前3時、同空港のチェックインカウンターは午前6時20分発成田行きのチェックインを開始した。
同社ジャカルタ支店の杉山涼太マネジャーは「この10年間で客層が変わった」という。就航当時は日本人のビジネスマン利用が中心だったが、観光目的の訪日需要の盛り上がりと共にインドネシア人の渡航者も増加してきた。
2017年以降は羽田行きも含めて1日3便に増便したが、昨年の新型コロナウイルス感染拡大から便数を減らさざるを得なくなった。「駐在員やその家族といった在留邦人の状況の変化と共に航空機利用者の状況も大きく変化した」という。
またインドネシア人留学生の行き先もシンガポールから、アメリカやカナダといった北米が人気となっているため、最近は他国への乗り継ぎに日本を経由した便を利用する搭乗客が多い。
米国に留学中のパラミタ・クリスティさん(24)は、年末年始に実家のバンドンで家族と過ごした。成田空港を経由し「また留学先のニューヨークへ戻る」という。
駐在員の夫と8年間インドネシアに住んでいるという石津美緒さんは、出産のため日本に帰国する。1年半ぶりに名古屋の実家へ向かう。
杉山マネジャーは「新型コロナ収束後、日本へ観光に行きたいという声をよく聞く。それが今の希望であり、今後も在留邦人のためにもインフラとしての責務も果たしていくよう努めたい」と話す。