「食」部門で進出支援 イ版「料理の鉄人」放映へ クール・ジャパンで フジテレビなど
経済産業省が展開する「クール・ジャパン戦略推進事業」の今年度案件に採択された日系外食企業のインドネシア進出支援事業で、マーケティングとブランディング部門を統括担当する民放フジテレビジョンは9日、1990年代に同局が放映したバラエティー番組「料理の鉄人」インドネシア版の地上波での放映開始時期について、来年2月を目指していることを明らかにした。
プロジェクトでは、同番組の放映をテコにインドネシアにおける日本食への関心を高め、食関連商材の販路を広げることを狙っている。民間コンサルティング会社のインドネシア総合研究所が事業を統括し、十数社と連携する。
フジテレビは現在、インドネシア版制作を行う放送局の選定や最終的な放映開始時期の調整を進めている。インドネシア語の番組名は米国版の題名である「アイアン・シェフ」となる見込み。
交流サイト「フェイスブック」などと連動したプロモーション全般は、インターネットの広告代理事業を手掛けるアドウェイズ社(新宿区)の現地法人アドウェイズ・インドネシア社が担当する。
同プロジェクトでは今年12月をめどに、ショッピングモール地下で日本食試食会を開催。中小企業に対しては法人設立や物流・税務面での支援などをまず行う。9月下旬に開催される第4回ジャカルタ日本祭り(JJM)では屋台を出店する予定。
長中期的には、日本食を通じた栄養教育や健康維持の啓発活動のほか、インドネシア国外での事業モデル展開を予定。観光庁のビジット・ジャパン事業と連携し、「食」をテーマに据えた日本旅行を企画することも目指す。(岡坂泰寛)