コロナ禍のクリスマス 年末年始休暇スタート

 12月に入り、新型コロナウイルス感染拡大を警戒する政府は、外出や旅行の規制強化を決めた。商業施設などの営業時間は短くなり、宗教行事も自粛を呼びかけており、コロナ禍の中で今年のクリスマスは家族と過ごすクリスチャンが増えているようだ。

 政府は帰省などによる移動中の密集を避けるため、年末年始の休暇を24日~27日と、31日~2021年1月3日に分けた。ジャカルタ特別州では、休暇中の飲食店や公共交通機関の営業時間の短縮を決定。全国的にも鉄道や飛行機での移動に陰性証明書の提示を義務化されるなど、感染対策は強化されている。
 さらに宗教省は11月30日、新型コロナウイルス流行中のクリスマス宗教行事開催に関する通達(23号2020年)を発表。感染防止のため、クリスチャンに向けてクリスマス礼拝はオンラインで参加するなど、家で行うよう呼び掛けた。
 もっとも、多くの教会は通達の発表前から敷地内への立ち入りを制限。毎週の日曜礼拝もオンラインに切り替えている。中央ジャカルタの聖テレシア・カトリック教会では警備員も「今年は毎週の礼拝もクリスマスもオンライン」と素っ気ない。
 一方、カテドラル大聖堂の敷地内では、クリスマスツリーが建設されている。教会の警備担当者によると「23日までに完成し、24日にはライトアップして一般公開できるようにする」という。
 ジャカルタ特別州のモールでは、ツリーなどの装飾でクリスマスムードを盛り上げようと躍起だ。
 中央ジャカルタのスナヤンシティモールに買い物に来たレフィナ・デウィ・マルセリアさんは、「モールのデコレーションはここ数年のこと」と話すが、クリスマス商戦に期待する小売業界も、今年は厳しい年になりそうだ。(三好由華)

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