ガソリンスタンドで太陽光発電 プルタミナ 126カ所に設備設置
国営石油・ガス会社プルタミナは18日、同社がジャワ島内に展開するガソリンスタンド126カ所の屋上に、太陽光発電システムを設置したと発表した。再生可能エネルギーの開発推進を目指す政府方針と連携をとる。
インドネシア政府は、地球温暖化対策の国際的な枠組みとなる2015年のパリ協定で、「2030年までに温室効果ガス排出量を29%削減する」目標を掲げた。これを受けてエネルギー鉱物資源省(ESDM)は、25年までに国内の一次供給エネルギーのうち23%を再生可能エネルギー(EBT)に切り替えていく計画を打ち出している。
同省によると、インドネシアの電源構成は現在、石炭、石油、ガスを使う火力発電が全体の95%を占め、再生可能エネルギーは5%に満たない。
プルタミナによると、今年が同社の設立63年周年にあたるため、首都・ジャカルタには63カ所のガソリンスタンドで太陽光発電システムを設置。
計300キロワット時(kWh)の発電を可能とした。
ジャカルタ特別州以外で太陽光発電システムが設置されたのは、バンテン州と西ジャワ州の両州で37拠点、さらに中部ジャワ州に11拠点、東ジャワ州に15拠点となり、計126カ所になるという。
同社はこれまでも、地球温暖化対策に寄与するためとして、国内で子会社やパートナー会社を合わせると、地熱発電などを含めて計1877メガワット(MW)の再生可能エネルギーによる発電を実施している。
プルタミナによる一連の取り組みを受け、アリフィン・タスリフ・エネルギー鉱物資源相は、プルタミナの取り組みを評価した上で、「21年には640カ所のガソリンスタンドの屋上にも設置されるよう望んでいる」と注文をつけた。
(三好由華)