双日、観光アプリ開発 バリ島観光活性化
双日はこのほど、インドネシアのインバウンドを支えるバリ島観光の活性化プロジェクトとして、2021年1月、スマホアプリを利用した実証実験ツアーを行うと明らかにした。
双日によると、同社が出資する現地IoT(モノのインターネット)会社デジタルインスティンクツ・テクノロジーと、キャッシュレスサービス機能を提供するアイノ・インドネシアは、バリ島観光専用のアプリを開発している。
21年1月にインドネシア在住の日本人100人に、2泊3日のバリ島観光で同アプリを利用してもらう。参加者から受け取ったフィードバックで、アプリをより日本人観光客のニーズに近いものにしていく計画だ。
アプリ開発のコンセプトとして、プロジェクトを統括する双日の交通・社会インフラ事業部担当者は、いま海外観光旅行に求められているものとして、「安心感」を挙げる。
利用者が安心して観光できるよう、アプリには翻訳機能が搭載されているほか、新型コロナウイルス感染対策としてキャッシュレス支払いも実現する予定だという。現在の実験段階ではポイントをお金に見立てて利用する。
アプリには観光地のホテルやレストラン、ショップで利用できる「バウチャーリスト」もあり、QRコードを読み取ると特典やサービスが受けられる。
デジタルインスティンクツ・テクノロジーの窪山祐蔵取締役は、バウチャーリストにより「提携している複数の旅行代理店を横断する形で」サービス提供を目指すという。この新たな方法が「旅行代理店業界の活性化にもつながる」と想定している。
アプリは21年内に一般向けに利用可能にする予定という。(三好由華)