電化率99%に上昇 国営電力 地域に拡充
国営電力会社のPLNはこのほど、2020年9月時点のインドネシア国内の電化率が99・15%に達したと発表した。地元メディアが報じた。
PLNは、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が就任以来進めてきた発電能力開発プロジェクトに沿って、都市部や農村部、島しょ部を問わず、全国に電力を供給する事業を続けてきた。5年間で、電化率は88%から大きく増加したとしている。
同社のズルキフリ・ザイニ社長は地元メディアのインタビューに対し、「国内の電力供給は均等になってきている。当社は電気が地域コミュニティーの主なニーズであることを認識している。電化によりその土地は生産性を高め、経済の車輪を動かし、福祉と生活水準の向上に寄与するだろう」と強調した。
具体的には、2015年時点では電化された村の数が7万391村だったのに対し、ことし9月には8万3028件と5年間で約1万3千の村に、新たに電気が供給されるようになったことを大きな実績として示した。
PLNはことし10月には国内最北端の北スラウェシ州サンギヘ諸島県の北部、フィリピンと対面する地点にある同州のカワルソ島で電力供給を開始した。ディーゼル発電所を稼働させ、約200の集落に電気を送っている。
スラウェシ島北部ビトゥン港から船で10時間以上の距離にある島も取りこぼさずに、電化率向上を進めていく姿勢をアピールしている。地域の実情に合わせて、水力や風力、太陽光を利用した電力供給策など、環境に負荷をかけずに低コストで発電できる事業も探っている。