高速鉄道開業22年以降へ 工事停滞で

 中国が事業参画する、ジャカルタ~バンドン間142・3キロを46分で結ぶ高速鉄道建設・運営を主導する合弁企業インドネシア・中国高速鉄道(KCIC)は、2021年としていた開業時期を22年に延期する方針だ。運輸省などによると、新型コロナウイルス感染拡大に伴い資材調達や人材確保が停滞しており、コロナ対策向けの政府支出増大から建設資金調達の面でもめどが立たないという。当初目標の19年から3年程度は遅れる見通しだ。
 高速鉄道建設をめぐっては日本が事業可能性調査(FS)を実施したが、日中の受注競争により、15年に政府予算を使わずに実施する中国の事業案が採用された。国家戦略プロジェクトの一つになっており、事業費は約60億ドルに達する見通しだ。
 土地収用の遅れや許認可取得などで予定以上の時間を要し工事は遅れてきた。ことしに入り大きく前進させる目算だったが、新型コロナの影響で工事の本格的な再開時期も未定だ。
 地元メディアによると、アイルランガ・ハルタルト経済担当調整相は29日、「ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は、鉄道建設プロジェクトがバンドンまでではなく、スラバヤまで拡大することを望んでいる。日本が事業に参加することを望んでいる」と話した。日本はジャカルタ・スラバヤ(東ジャワ州)間を結ぶジャワ島北幹線鉄道の高速化事業に向けた調査を実施しているが、2つのプロジェクトを一本化することを検討しているもようだ。
 2つの事業を統合することは技術、予算の両面で現実的ではなく、正式な声明も出ていない段階だ。

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