許可証提示、6月7日まで 首都圏 Uターン阻止を
ジャカルタ特別州のアニス・バスウェダン州知事は26日、同州と首都圏(ジャボデタベック)を出入りする車両に対して通行許可証(SIKM)の提示を求める措置を、6月7日までとする方針を示した。地元メディアが報じた。
通行許可証の提示を求め、車両の通行を制限するこの措置は、政府が4月21日、レバラン(断食明け大祭)帰省の禁止を発表したのに合わせて、翌22日から開始していたが、終了時期は明言されていなかった。
7日まで延長が決定していた、警視庁による交通規制策「クトゥパット作戦」と実施時期を合わせたもので、レバラン(断食月明け大祭)休暇後のUターンの阻止することにより、首都圏における新型コロナウイルスの感染再拡大を阻止する狙いがあった。
しかし、ジャカルタ特別州交通局によると、レバラン休暇終了後の25~27日の3日間で、首都圏に入ろうとした車両6364台がSIKMを取得しておらず、通行を阻止された。一方、国営高速道路会社ジャサ・マルガの発表によると、同期間中に17万1046台が周辺の州からジャカルタ特別州に流入するなど、帰省先からのUターンに歯止めが掛かっていない。
同社によると、17~23日の間に46万5千台の車両がジャカルタ特別州から州外に流れ出しており、その中には摘発を免れて帰省した車両も相当数含まれているとされる。運輸相首都圏交通管理局(BPTJ)は、Uターンラッシュのピークは31日ごろになると予測しており、今後、Uターンによる新型コロナ拡大の第2波が懸念される。