地元小学生 日本文化を体験 巻き寿司作りに挑戦 大使公邸に招待

 在インドネシア日本大使館は七日、南ジャカルタの駐インドネシア日本大使公邸で、地元の小学生七十一人を招待し、日本文化を紹介するイベントを開催した。児童たちは浴衣の着付けや寿司作りを初めて体験し、日本に関する理解を深めた。
 大使公邸を訪れたのは、南ジャカルタのパサール・ミングにある私立サンタ・ウルスラ小学校の四年生七十一人。
 日本の文化に触れる機会が少ない子どもたちに日本文化を直接体験してもらおうと、日本大使館は、地元の小中学生や高校生、大学生を大使館や大使公邸に招待している。四日には同校の五年生六十九人が公邸を訪れた。
 鹿取克章・駐インドネシア日本大使の恵津子夫人が児童らを出迎え、インドネシア語であいさつ。児童は、奈良の千本桜や祭り寿司など日本文化や、新幹線や合成樹脂、金型などの技術を説明するDVDを鑑賞したほか、大使館や総領事館の役割についての説明を受けた。
 日本文化体験では、折り紙、浴衣、法被(はっぴ)の着付け、巻き寿司作りに挑戦。新聞紙で刀と兜(かぶと)を折り、完成した刀でちゃんばらごっこに夢中になる児童もいた。
 浴衣を身に付けた教員に対しては、「先生きれい」「私にも着させて」という声が上がった。巻き寿司では、公邸料理人の多田政治さんの指導のもと、児童全員がラップの上にノリとご飯を敷き、「ラップ巻き寿司」を作り、完成した巻き寿司を満足そうにほお張った。
 質疑応答では「日本の腹切りとは何ですか?」「日本に侍はまだいますか?」などと質問。最後に、代表のアリシアさんが「日本の文化に触れることができてとてもうれしかったです。今度は私たちの学校に来てください」と感謝の言葉を伝えた。
 アリシアさんは「日本は技術の国だと思っていたけど、伝統と文化を大切にする国だと感じた」と笑顔で感想を述べた。
 児童たちは桜や富士山、浴衣を着た女性など、日本を想像して描いた絵を恵津子夫人に贈呈。恵津子夫人は「参加した子どもたちが日本に興味を持ってくれたらうれしい。今後も継続してやっていけたら」と語った。

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