回線障害でつながらず ジョクジャ学生隔離 大使館の緊急連絡先
在インドネシア日本大使館は4日、新型コロナウイルス関係の情報発信で、24時間対応の緊急連絡先として提示していた電話番号が、回線障害でつながらない状態にあると発表した。交流事業を行うため3日にジョクジャカルタ特別州を訪れた大阪産業大学の学生1人が現地の病院に隔離され、関係者がこの連絡先に電話していたが、応答できなかった。
教員と学生計9人は3日昼、ジョクジャカルタ特別州の大学と、運動会など交流目的の催しを行うため同州を訪問。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、現地の病院で健康診断を受けていた。この際、病院側が学生1人に発熱があったと指摘し、院内に隔離した。他の8人も宿泊予定だったホテル側に拒否され、一時病院に待機しなければいけない状況に陥った。同行した教員や関係者は大使館に複数回連絡を試みたが、電話がつながらなかったと訴えている。
教員らは在留邦人と本紙の仲介で同日午後8時半ごろ、大使館職員の連絡先を入手。職員と相談しながら深夜に宿泊先を見つけ、滞在した。
大使館は4日に連絡体制について調べ、回線障害を確認。携帯電話からの連絡に応答できない状態になっていたという。在留邦人に対してメールを送付し、代替の緊急連絡先を提示している。
大使館はこの回線障害の原因や、いつから発生しているかについては分かっていないとしている。
関係者によると、3日夜までに隔離された学生との連絡は可能となったが、4日時点で退院できていない。病院側は本紙取材に対し、学生の様態などについて明らかにしなかった。(大野航太郎)