土地収用完了へ バンドン高速鉄道 年内7割完成目指し
ブディ・カルヤ・スマディ運輸相が23日、中国が事業参画するジャカルタ~バンドン間の高速鉄道建設現場を視察し、「土地収用は99・9%が終わっている」として、来年12月に完工すること期待を表明した。
経済紙コンタンなどが報じた。全体の進捗率は44%に達しており、鉄道建設を進める事業会社のインドネシア・中国高速鉄道(KCIC)は、年内に進捗率を70%まで高めることを目指し、13あるトンネルなどの建設を急ぐ。
政府は外資が関わるインフラ開発事業に対して、インドネシア人の雇用を求めている。KCICは開業後も見据えて鉄道建設・運営に携わる技術者や運転手、客室乗務員などを募集する動きを見せている。
ブディ運輸相によると、「優秀な人材に高速鉄道事業第一世代として参加して欲しい」として段階的に募り、全体では2400人規模を想定しているという。
直近では、新型コロナウイルスの感染拡大問題の影響を受け、活発だった中国人労働者の往来が難しくなっており、政府はインドネシア人雇用の追い風になることを期待しているという。
高速鉄道建設はジャカルタ~バンドン間の142・3キロを46分で結ぶ事業。日本との競争の末に世界中で「一帯一路」構想を進める中国が受注した。土地収用や許可取得などで時間を要したが、昨年1年間で最初のトンネル開通や橋桁設置が進むなど具現化した。