30日から3㌦に大幅引き下げ 関税免除額 個人荷物も対象か

 インドネシア財務省は15日までに、輸入関税の免除額を75ドルから3ドルに引き下げるとした規定を、30日から施行すると発表した。電子商取引(EC)を介した輸入品への課税強化が目的で、EC業者は対策を急いでいる。日用品などを個人的に国際郵便で受け取る場合にも、課税対象になる可能性がある。
 中国系通販JD・IDは、全体の取引回数のうち、約10~15%が越境ECによるもの。食料品や化粧品といった日用品が人気で、1回あたりの買い物額は平均35万~40万ルピア程度。今回の規定で取り扱い商品の多くが、課税対象に加わる。
 同担当者によると、今回の規定を受けて多くのEC業者が出店者に対し、注文を受けるたびにインドネシア国外から商品を発送するのではなく、人気のある商品を、あらかじめ国内の倉庫に保管するよう働きかけるなどの、対応を検討しているという。物流コストを抑え、販売価格の上昇を最小限に留めたい考え。
 財務省発表によると、2019年通年で、ECを通じて国内からインドネシアに輸入された商品貨物数は、前年比138・5%増の4969万点に上る。商品の平均価格は3・8ドルで、従来の規定ではほとんどが課税を免除されていた。
 従来規定では、輸入関税(7・5%)、付加価値税(10%)、輸入前所得税(10%)の合計27・5%が課されていたが、新規定では輸入前所得税を廃止。輸入関税と付加価値税の合計17・5%のみが課税される。税率を引き下げる代わりに課税対象の幅を広げる格好。かばん、靴、衣料品は一部税率が異なる。(高地伸幸)

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