ごみにせき止められ氾濫か 24年間で最大降雨
年始にジャカルタ首都圏を襲った洪水は記録的な豪雨で起きたが、川の浚渫(しゅんせつ)工事の遅れなど、洪水に対する脆弱性が放置されているとの批判も出ている。
気象庁(BMKG)によると、 12月31日午前7時から1月1日同7時までの降雨量は、東ジャカルタ・ハリム空軍基地の観測所で377ミリに達した。過去24年間でジャカルタ特別州での最大の降雨量だったという。
同時間帯には西ジャワ州ブカシ市、ブカシ県などでも150ミリを超えた。同特別州内での死者数は東ジャカルタが8人で最も多く、東部から北部に流れる複数の河川が氾濫し、洪水を起こしたとみられる。
バスキ・ハディムルヨノ公共事業・国民住宅相は被害地域を調査、首都圏を流れるチリウン川の浚渫がアニス・バスウェダン・ジャカルタ特別州知事の就任以後遅延し、洪水被害の拡大につながったと批判した。
河川の一部は堆積したごみにせき止められ、氾濫したとみている。南ジャカルタ・クマンやブカシ県では堤防が決壊したという。
アニス知事は「貯水池の新設や拡張で西ジャワ州から流れる河川の水量を調整する必要がある」と述べた。
(大野航太郎)