再集結も規模縮小 モナス前に約1万人 イスラム保守派
バスキ・チャハヤ・プルナマ(通称アホック)元ジャカルタ特別州知事の「コーラン侮辱発言」への抗議運動などを展開したイスラム保守派勢力「212同窓会」が2日、中央ジャカルタのモナス(独立記念塔)広場で再集結した。約10万人(警察発表)が集まった昨年に対し、ことしの参加者は約1万2500人(同)にとどまった。
昨年は、野党大統領候補だったプラボウォ・スビアント現国防相ら野党関係者がこぞって集まったが、ことしは、10月にジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領が、プラボウォ氏を取り込んで大連立政権を樹立。政治の構図が一変し、集会の縮小を招いたとみられる。
一方、アニス・バスウェダン・ジャカルタ特別州知事は、昨年に引き続き同集会に参加。2024年の次期大統領選に向けた布石との見方もある。
モナス広場では1日の夕方ごろから人が集まり始め、2日の午前8時ごろから合同祈とうが行われた。集会は平穏に推移し、同11時には解散した。
バンテン州タンゲラン県の会社員シャリフさん(56)は「イスラムは平和な教えだと伝え、ムスリムの心を一つにしたい」と考え、2年連続で同集会に参加したと言う。
あごひげを生やし、白装束。「中国や欧米のプロパガンダで、あごひげを伸ばしたり、ペチ(イスラム帽)をかぶるだけで、同じムスリムからもテロリスト呼ばわりされ、生きづらさを感じている」と話した。(高地伸幸)