日系企業の環境改善へ JJC政策提言

 ジャカルタ・ジャパンクラブ(JJC)は1日、日系メディア向けの会見を開き、二期目を迎えるジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)政権への政策提言の内容を説明した。投資環境の改善などを求めており、日系企業の要望などを的確に伝えることで、インドネシア経済の発展や日系企業の成長を期待している。
 提言(全31ページ)では、現状を踏まえた経済の見通しと克服すべき課題をまとめ、その上で「事業環境向上、投資促進」、「人材育成」、「インフラ整備」「輸出の拡大」の4点を中心に提言している。
 事業環境向上では税務裁判の多発防止のための制度整備のほか、巨額投資をした企業の法人税を減免する「タックス・ホリデー」制度に関し、減免条件の明確化や緩和などを提案。人材育成では、製造業が求める人材強化の産学連携による加速や、職業訓練高校(SMK)の教員の能力向上に向けた取り組みなどを提案し、日系企業も協力する方針を再度示した。
 インフラ整備や輸出拡大では、これらの障害となる各種規制や不透明な法運用の改善、手続きの円滑化の進展に期待を示した。
 政策提言の作成はジョコウィ政権誕生の2014年以来、5年ぶり。作成はJJC調査部会の特別委員会「政策提言委員会」が主導し、会員企業などが協力した。
 今後、提言内容を投資調整庁(BKPM)や国家開発企画省(バペナス)などの各省庁に説明するほか、主要経済団体や在インドネシアの外国商工会議所にも公開する。
 当初、政策提言委員会の設置期限は10月末だったが、3月末まで延長し提言とそのフォローアップに当たる。(平野慧)

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