和の心、ふんわり食感 ミッドプラザで販売 おにぎり十色
日本の伝統文化を発信する武士(本社・京都市下京区)の子会社、ブシ・フーズ・インドネシアがおにぎり専門店「おにぎり十色」をことし8月、中央ジャカルタにあるミッドプラザにグランドオープンさせた。サケや塩さばなど、さまざまな種類のおにぎり(1万5千~1万8千ルピア)を販売する。また、サラダ(2万6千ルピア)やきんぴらごぼう(1万5千ルピア)などのサイドメニューも充実させた。
保存料、着色料は一切使用しない。毎日、午前4時から仕込みをし、手作りで販売するおにぎりには素材、作り方ともにこだわりがある。使用するのはインドネシア産のブレンド米。炊き方や握り方で試行錯誤を繰り返し、おにぎりのふんわりとした食感を実現させた。瀬戸内産の海苔、バリ島クサンバ産の塩を使用し、日本とインドネシアの食材の良さを掛け合わせた。
武士の安丸宗作社長は「日本の和の心は、インドネシア人の心も豊かにする」と語る。大学時代に茶道と出会い、和の心を感じたという。和の心を伝えたいと思い、大手外資コンサルに勤務した後、2008年に武士を起業した。同社は16年にバリ島に「和がしの十色」をオープンさせた。おにぎり十色では、スディルマン周辺の忙しい日常を送る会社員でも味わえるおにぎりを提供する。「二つの事業に共通するのは和の心」と安丸さんは話す。
同店は今後、どら焼きなどの和菓子の販売を検討している。また、電子マネーのゴーペイやオフォ(OVO)への対応を進めている。来年までにジャカルタ特別州内に3店舗増やすことを目標に掲げる。(本間太郎、写真も)