文化体験に人だかり JJM 初出展の企業も
中央ジャカルタ区スナヤンのブンカルノ競技場で7、8両日開かれた第11回ジャカルタ日本祭り(JJM)には、多くのアーティストが参加したほか、日本とインドネシアの文化を紹介する活動が各団体によって実施された。
JJMでは来場者が聴衆として受け手で終わるのではない、日イそれぞれの文化に触れることができる「体験型イベント」であることを重視している。昨年好評だった相撲などの文化を紹介する「交流広場」に加え、スイカ割りや着付け、バティックなどを楽しむ「体験ゾーン」がはじめて設置された。
企業ブースでは、住友商事が初めて出展した。風鈴70個を飾ったブースをめいっぱい使い、餅つきやけん玉、書道、着付けなどを体験できるコーナーを設け、人だかりができた。パナソニックや三井物産なども出展。三菱UFJ銀行は、ジャカルタ支店と傘下のバンク・ダナモングループが出展し、総合力をアピールした。
7日の午後5時ごろから神輿(みこし)連による練り歩きが行われた。山車、子ども神輿、女神輿、男神輿が体験広場からメーンステージまでの約150メートルを進んだ。
高校3年生のロイさん(17)は「神輿の重さを知るため」に男神輿を担いだ。メーンステージ前で神輿を下ろすと日本語で「超重かった!」と話し、手渡されたミネラルウオーターを勢いよく飲み干した。
出店で注目を集めたジョコウィ大統領の次男カエサン・パンガレップさんが経営するコーヒーチェーン店、「トゥルナコピ」は人気メニューの甘めのコーヒー「グラ・ジャワ」をはじめ、150本を売り上げた。
売り子のアルさん(22)は、「JJMはお互いの文化を知るための良い機会であり、両国の関係はより密接になる。多くの人にトゥルナコピのコーヒーのおいしさも知ってもらいたい」と話した。
JJMには2日間で3万人以上が来場した。中央ジャカルタ区在住のアナントさん(22)は「JJMには3年連続参加している。好きなアニメのグッズを買ったり、ステージのパフォーマンスを見るのが楽しい」と語った。
中央ジャカルタ区在住のラ・ビバさん(21)は「コスプレが好きで、ことし初めて祭りに参加した。いろいろな人と写真を撮ったり、他のコスプレイヤーと会えた」と語った。(平野慧、高地伸幸、本間太郎、小山倫)