高級時計、販売拡大へ グランドセイコー
セイコーホールディングス傘下のセイコー・ウオッチは、高級ブランド「グランドセイコー」の国内販売を進める。ジャカルタ特別州のスナヤンとブロックMの公式店を中心に、富裕層向けに売り出しているほか、ことし2月から南ジャカルタ・パシフィックプレイスモールの腕時計店「インディペンデント」での販売も開始した。
国内ではアジア・ジャヤ・インダ社が代理店として販売する。9月5日には、インディペンデント店内で販促イベントを開き、同社の腕時計職人・西中卓也さんが商品製作を実演。体験会も開いた。
幅広い価格帯の腕時計を販売するセイコーは、2017年からグランドセイコーのブランド力を強化する方針をとっている。他の自社製品と差別化するため、時計盤からは「SEIKO」の文字を消した。アジア第二統括部の藤田安城課長は「時計市場全体がこれ以上広がらない中で、高級ブランドをより重視した」と説明する。
一方で、「グランドセイコーは、国際的には高級時計としてまだ新参のブランド」(藤田課長)という。独自機構やものづくりへのこだわりを見せるプロモーションで、国内で既に知名度の高いスイスメーカーを追い上げる。
アジアでは中国・香港やシンガポールで販売が進んでいるという。将来的な購買層の拡大が見込めるインドネシアでも、市場を開拓していく。(大野航太郎、写真も)