前年同月比11%減 7月自動車販売
インドネシア自動車工業会(ガイキンド)が26日に発表した7月の自動車販売統計(小売りベース)で、販売台数は前年同月比11%減の8万7412台だった。上半期の低迷から、回復が期待される下半期に入ったが、市場の停滞が続く形になった。
レバラン(断食月明け大祭)休暇を迎えた6月は例年販売台数が落ちる傾向があるため、前月比では32・8%増となった。1~7月は同11%減の58万7194台だった。
減少の要因には、大統領選による買い控えや、エネルギー資源価格の下落などが指摘されてきた。大統領選を終え、商用車で建設関係の需要回復が聞かれる一方、鉱業関連の需要停滞が続いているという。また自動車ローン関連の規制の変化や、車両登録税、過積載に関する次期政権の方針を伺う消費者の姿勢もあるとみられ、本格的な回復がいつ始まるかは依然不透明だ。
ことしはこのまま約10%減が続けば、前年比13・7%減と急落した2015年(103万台)と同水準で着地することになる。
一方で、輸出では高い伸びが見られる。完成車(CBU)輸出台数は前年同月比25・8%増の3万1638台、1~7月では前年同期比23・1%増の16万9390台となった。国内市場が不安定な中、生産・輸出拠点としての取り組みがより進みそうだ。(大野航太郎)