警察は「SNS扇動」捜査 パプア差別問題 デモ激化の要因として

 パプアの住民に対する差別に抗議し、住民らが19日に起こした大規模デモをめぐり、国家警察は19日、SNSで情報が拡散し、デモが激化したとして、情報を拡散したアカウントを調査すると発表した。地元メディアが報じた。

 住民の間からは、差別問題の調査を優先して欲しいとの声が出ている。
 国家警察は20日、ユーチューブとフェイスブック、インスタグラムなどの少なくとも五つのアカウントがデモを誘発させる情報を拡散したと発表。関連アカウントの追跡を続けている。
 通信情報省は19日、パプア地方でのインターネットの通信速度を一時制限した。デモの最中に拡散された2件の情報をホークス(偽情報)と認定。「スラバヤで軍によって殺されたパプア学生の写真」「スラバヤのパプア学生寮に食料を届けた2人が拉致された」という情報だった。
 写真は交通事故の被害者、食料を届けた2人は警察に事情を聞かれただけだったという。同省はこれらの情報が、デモの拡大につながった可能性を示唆した。
 一方、パプアの問題を扱うレニス・コゴヤ大統領特別補佐官は「デマの拡散よりも、パプア学生が経験した差別を調査してほしい」と国家警察に要望した。
 大規模デモは16~17日に東ジャワ州スラバヤのパプア学生寮で、学生が住民や治安当局から「サル」などと差別的な発言を受けたことに端を発した。一部の住民は、国旗が破損した写真が出回ったと主張し、パプアの学生が壊したとの疑いをかけ、学生寮の捜査に発展した。
 パプアでの大規模デモを受け、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は同日、「市民のみなさん、パプア州、西パプア州の兄弟、姉妹、お母さん、私は不満があることを知っている。仲間としてお互いに許し合うことが大切だ」と述べた。パプア出身者に向けられた差別の調査については言及しなかった。来週にもパプアを訪問することを検討している。
 また東ジャワ州のコフィファ・インダル・パラワンサ知事は、スラバヤの住民がパプアの学生を侮辱したことに対し、謝罪の意を表明した。

■20日も各地でデモ
 19日にパプアでの大規模なデモ以降、パプアの学生らは、インドネシアの各地で抗議デモを実施。バンドンやメダンで同日、デモがあった。
 20日もパプア州ソロンでは抗議が続き、デモ隊が路上でタイヤを燃やし、道路を一時封鎖した。
 ジャカルタ特別州のイスタナ(大統領宮殿)前では同日、パプア出身者の学生ら約200人が差別反対の声を上げた。「モニェット、ムルデカ(サルは独立する)」と皮肉を込め、拳を突き上げた。別のデモ隊は、スラバヤで差別発言をした当局職員の解雇を求めた。(木許はるみ)

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