韓国の地下鉄と提携 MRT 運営、整備能力の向上
大量高速鉄道(MRT)を運営するMRTジャカルタは15日、韓国・ソウルの地下鉄を運営するソウル交通公社(ソウルメトロ)と、都市鉄道の運営と整備能力向上のための協力覚書を締結した。
MRTジャカルタのウィリアム・サバンダル社長とソウル交通公社のキム・テホ・最高経営責任者(CEO)が覚書に署名した。
今後2年間にわたり、運営を管理するオペレーション・コントロール・センター(OCC)、車両などの整備、ビッグデータの分析システムの構築、快適で利用しやすい駅、自動料金収受システムなどについて知識、能力向上を目指し、ソウル交通公社から協力を得る。
MRTジャカルタのウィリアム社長はソウル交通公社について「全340キロにわたる計8路線を運営している同社は、世界でも優れた鉄道事業者の一つ。われわれは、同社の運用上の信頼性から知識を得る必要がある」と話した。
特に駅の運用面と車両の運行面に関するビッグデータの収集、分析に関する技術を学びたいとしている。
ソウル交通公社は、国際公共交通連合(本部・ベルギー)の「オペレーショナル・アンド・テクノロジカル・エクセレント賞」の受賞で知られる。
パークアンドライド開所
一方、MRTジャカルタと地場不動産開発インティランドは同日、南ジャカルタ区チランダックに、車やオートバイからMRT駅に乗り換えるための施設「パークアンドライド・サウス・クオーター」を開所した。
同施設には、駐車場と周辺のMRT駅につながるバス「トランスジャカルタ(TJ)」の停留所があり、多くの人に乗り換えを促す。
南端のルバックブルス駅から約1キロ、その隣のファトマワティ駅から700メートル離れた場所に位置する。
広さは3500平方メートル、最大で四輪75台、二輪30台を収容できる。料金は1日当たり四輪が5千ルピア、二輪は2千ルピア。MRT利用者のため安価にしたという。
現在の1日の平均乗客数9万3千人のうち、25%の乗客がルバックブルス駅かファトマワティ駅から乗車している。乗客は次第に増え、パークアンドライドの必要性が高まっているほか、車両の進入規制策「奇数偶数制度」が12日から16通りに拡大されたことで、利用者数はさらに増えると見込んでいる。(上村夏美)