LCC運賃50%引き 一部時間帯で義務化へ 政府
政府はこのほど、国内線の運賃高騰をめぐり、特定の時間帯に運航する格安航空会社(LCC)の一部便に対し、上限額より50%値引きすることを義務化する方針を固めた。これまでは運賃の上下限設定による調整が試みられてきたが、より踏み込んだ措置になる。
対象になるのは、毎週火・木・土曜の午前10時~午後2時(現地時間)に出発する便。適応される区間や座席クラス、施行時期については明らかになっていない。
運輸大臣令(5月施行)で、国内線エコノミークラスの運賃上限額を12~16%引き下げ、ジャカルタ~デンパサール間143万千ルピア、同~スラバヤ間116万7千ルピア、同~メダン間179万9千ルピアなどに設定したが、抑制効果は限定的だった。
政府は航空券代高騰の主な要因を燃油費の値上がりとしている。高騰により、レバラン(断食月明け大祭)帰省の航空機利用者が前年同期比27%減少したほか、国内旅行者の減少や旅行客の海外流出など、国内の関連産業への悪影響が指摘されており、政府は早急な対応を求められている。(大野航太郎)