受け入れ企業は登録必須 特定技能の求人 インドネシア政府が事前確認

 日本とインドネシアの両政府は3日までに、外国人就労者受け入れ拡大を図る新在留資格「特定技能」に関する協力覚書(MOC)を公表した。受け入れ企業は、インドネシア政府が運営する求人サイトへの登録が必須になる。政府が受け入れ企業を確認した上で、求人情報を公表する。

 すべての受け入れ企業は、インドネシア政府の海外労働者の求人サイト(IPKOL)に登録し、政府がチェックし、求人を公表する。
 特定技能の候補者も、サイトに登録し、求人に応募する。候補者はサイト登録の条件として、日本語能力と技能の試験、健康状態のデータが必要になる。候補者が日本に渡航する場合は、インドネシア政府の海外労働者のデータベースサイト(SISKOTKLN)に登録する必要がある。
 日本に在留中のインドネシア人(技能実習生を除く)が、在留資格を特定技能に変更する場合は、日本のインドネシア大使館(領事館)からの推薦が求められる。技能実習生は、日本の法律に従って特定技能が交付される。
 これらの手続きにより、インドネシア政府は労働者のデータを正確に把握することを目指す。 
■不正情報をシェア 

 覚書は12項目からなり、上記の手続きのほか、悪質業者排除のための「情報連携の枠組み」などを盛り込んだ。
 情報連携の枠組みについては、日本政府が受け入れ企業や支援機関に対し、是正指導をした場合は、二国間で情報を共有。不適切な求人や仲介業者の排除を目指す。技能や日本語の試験で、別人の受験や合格証の偽造など、不正行為があった場合も情報を共有する。
 インドネシア政府が管理する特定技能の求人のマッチングの手続きは、同国が日本以外の国に労働者を送り出す際の法令に準じている。
 一方、覚書内の「情報連携の枠組み」の項目は、日本との特定技能の協定に特化した内容だ。
 日本政府は他の関係国との特定技能に関する二国間協定にも、情報連携の項目を盛り込んでいる。
                    ×   ×
 覚書の文面は「特定技能 インドネシア 覚書」でインターネット検索。URLは以下の通り。
http://www.moj.go.jp/content/001298216.pdf
(木許はるみ)

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