ジョコウィ氏、メッカ巡礼へ プラボウォ氏、保守派と面会 あす投開票 大統領選と総選挙

 大統領選挙と総選挙が17日、投開票される。選挙運動が終了し、冷却期間に入った15日、ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領はサウジアラビア・メッカでの小巡礼に臨んだ。野党候補のプラボウォ・スビアント氏は、イスラム保守勢力の指導者と連日面会し、支持基盤を固めている。
 ジョコウィ氏はイリアナ夫人や2人の息子と共にカーバ神殿を訪問した。2014年の大統領選前にも小巡礼を行っている。
 巡礼に先立ち、14日にはサウジアラビアのサルマン国王やムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談。皇太子との会談では、国別に割り当てられているメッカへのハッジ(大巡礼)の参加者枠を1万人増員することで合意した。選挙戦では「反イスラム」と中傷されてきたジョコウィ氏だが、選対は、国内ではハッジは参加希望者が多く「平均18年待ち」になっている状況を挙げ、ムスリムの有権者向けに大統領の成果をアピールした。
 一方、ジョコウィ氏の副大統領候補でイスラム指導者のマアルフ・アミン氏は15日、中央ジャカルタ・メンテンの公園で3歳の孫と遊ぶ姿を公開。ポロシャツにキャップ、スニーカーというカジュアルな服装でエクササイズするなど、厳格なイスラム指導者とは異なる一面を見せた。
 野党候補のプラボウォ氏は15日、中央ジャカルタ区カレットで、スハルト政権の経済ブレーンでもあった父スミトロ氏の墓を訪れ、副大統領候補のサンディアガ・ウノ氏はメッカで小巡礼を行った。
 プラボウォ氏は、今回の選挙戦で中心的役割を担ったイスラム保守勢力との親密な関係を改めて強調している。12日には、現在国内で最も動員力があるとされるイスラム指導者、アブドゥル・ソマッド氏と懇談する内容の動画を公開した。ソマッド氏は昨年、プラボウォ氏の副大統領候補に名前が取り沙汰されたが、辞退していた。
 さらにプラボウォ氏とサンディアガ氏は13日、保守派の一連の大集会を率いてきた指導者の一人、アア・ギム氏の自宅を訪れ、改めて支持を得たことをアピールした。
 一方でプラボウォ氏は15日、アホック元ジャカルタ特別州知事の実妹で宗教冒とく事件で弁護を担当したフィフィさんとも面会。保守勢力の台頭を後押しした同事件を受け、フィフィさんは自身のインスタグラムで「分断ではなく、平和な団結を」と呼びかけた。(木村綾、大野航太郎)

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