経済特区3カ所を稼働 東部地域 110兆ルピア投資誘致

 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)大統領は1日、北スラウェシ州マナドのサム・ラトゥランギ空港で、同州ビトゥンと東カリマンタン州マロイ・バトゥタ・トランス・カリマンタン、北マルク州モロタイの計3カ所の経済特区(KEK)稼働を宣言した。3カ所で計110兆ルピアの投資誘致と12万人分の雇用を実現させる。選挙を控え、目玉政策の島しょ・東部地域開発の成果を強調した。
 ジョコウィ大統領は「収穫した原材料を輸出するだけでなく、加工産業などが発展し、より付加価値の高い製品づくりができるようになることを期待している」と話した。
 ビトゥンではココナツや水産物の加工、製薬、物流といった産業の成長が望めるという。カツオ釣り漁業で知られるビトゥンは、国際ハブ港として発展させる。10月には、マナド~ビトゥン間(約40キロ)の有料道路が開通する予定で、物流の発展が見込まれる。
 モロタイは漁業、観光。マロイ・バトゥタはパーム原油加工や石炭、鉱物などが主要な産業となる。
 今回の3カ所は土地収用の遅れなどで稼働が遅れていた。ジャワ島外のインフラ開発をうたってきた政府は、大統領選に間に合わせた形になった。
 経済特区では条件を満たせば、最大25年間にわたる減税措置や、原材料輸入に対する付加価値税免除などをメリットとして受けられる。政府は長期的な視野で、企業誘致に努力する姿勢を示している。(平野慧)

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