【MRT特集】日イの友情のシンボル 石井正文駐インドネシア日本大使

 3月24日、わが国の政府開発援助(ODA)を活用した大量高速鉄道(MRT)南北線フェーズ1開業式およびフェーズ2起工式がジョコ・ウィドド大統領、ブディ運輸大臣ほか多数の閣僚、そしてアニス・ジャカルタ特別州知事出席のもと、開催されました。インドネシア初の地下鉄の開業式という歴史的なイベントに立ち会うことができ、本当に光栄でした。
 このMRT事業は、インドネシアと日本の友情のシンボルだと思います。まず、日本側関係者の皆様のこれまでの献身的な努力とコミットメントに心より感謝致します。2013年10月の着工以来、関係者の皆様には素晴らしい仕事をしていただきました。日本のODA資金や技術面での貢献なしには、このプロジェクトはここまでこられなかったと思います。
 しかし、それ以上に重要なのは、日本側は、高度な建設技術や運営のノウハウをインドネシアの友人に積極的に移転し、実際の仕事のほとんどはインドネシアの人々の手で行われたことです。このMRT事業は、インドネシアと日本の共同作業です。
 そして、これは共同作業のほんの始まりに過ぎません。開業式と同時に、南北線フェーズ2の起工式も行われました。さらに、日本は東西線建設に向けた協力も進めています。
 カラ副大統領からは、10年間で200キロのMRT網を整備すべく、日本の協力をお願いしたいと言われています。日本とインドネシアの共同作業はまだまだ続きます。
 その結果として、ジャカルタ首都圏の交通渋滞が緩和され、経済のさらなる発展をもたらすことを信じています。このMRTが、発展し続けるジャカルタとインドネシアのシンボルになることを心から祈念しています。

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