【MRT特集】大きな経済効果を確信 ウィリアム・サバンダルMRTJ社長
ジャカルタにおける大量高速鉄道(MRT)の建設計画は1986年に初めて出ましたが、アジア通貨危機の影響もあり実現は遅れ、運営会社であるMRTJが設立されたのは2008年です。
19年3月、ついに開業した新しいジャカルタの公共交通機関であるこのMRTが、大きな経済効果を生み出すことを確信しています。雇用創出、渋滞緩和に加え、駅構内や駅周辺の開発なども活発に行われるでしょう。
より多くの人にMRTを利用してもらうためにも、MRTJはジャカルタ特別州政府などと協力して、駅へのアクセス向上に努めています。既存のバスと協力し、駅をつなぐ新路線の設立のほか、南端のルバックブルス駅や隣のファトマワティ駅には車やオートバイから電車に乗り換えるための「パークアンドライド駐車場」を設けます。
現在はまだ南北線フェーズ1の約16キロという短い距離ですが、建設が予定されているフェーズ2や東西線、他の公共交通機関とのネットワークが充実すれば、確実に人々のライフスタイルを変えるでしょう。
最後に、開業にあたって多くの日本企業と共に仕事をしてきましたが、専門性が高く、安全と質を大切に着実に事業を進めてくれた、日本の企業は素晴らしいと思います。(上村夏美、写真も)