ゴーフードフェス盛況 空き店舗前にカキリマ イオンモールJGC
イオンモール・インドネシアが配車サービス大手ゴジェックと協業し、東ジャカルタ区チャクンのジャカルタ・ガーデン・シティ(JGC)の店舗で開催中の「ゴーフード・フェスティバル」が盛況だ。テナント空きスペースを利用し、食品配達サービス「ゴーフード」に登録しているカキリマ(移動式屋台)などが、低価格の軽食や飲み物を提供している。
イオンモールとゴジェックは、昨年12月に協業の覚書(MOU)を締結。同月21日から同イベントを開始した。JGCのモール内で、ゴーフードに登録するカキリマなど20店が簡易店舗を構え、電子マネー「ゴーペイ」利用で最大50%の割引をする。
JGC店の昨年来場者数は、周辺道路の渋滞や同地域の開発の遅れから約1千万人にとどまり、目標の1200万人を下回った。フェスティバルはグラウンドフロアの屋外で暑く、現在テナントが入っていない5店舗分のスペースを利用して開催されている。
南ジャカルタのカキリマによる揚げ豆腐店は、8個入りを2万ルピアで販売し、多い日に1日1500人超を集めるなど盛況だ。内藤嘉晃・シニアゼネラルマネージャーは「うちだけじゃ呼べない、ゴジェックだから入れられる店」と指摘する。現行のゴーフード・フェスティバルは3月末までで終了するが、レバラン(断食月明け大祭)休暇などに合わせ、継続開催していく予定だ。
また、テナントのゴーフード利用も促進しており、約40台が収容できるゴジェック用の駐車場を用意。3月1日からはゴーフードを配達する運転手の駐車料金を1時間無料にする。
礒部大将社長は「(ゴジェックとの協業は)飲食店を中心に、テナントから好評を得ている。今後は人気店を分析し、テナントの売り上げ増に向けてサポートを行っていく」と話した。モール内にはゴジェック用の乗り場を5カ所設置、最寄りの乗り場をスマートフォンアプリから選択できるなど、来場者の利便性の向上を図っている。ゴーフード利用者の実店舗への流入も期待する。
イオンモールは15年5月にバンテン州南タンゲラン市ブミ・スルポン・ダマイ(BSD)に1号店、17年9月にJGCに2号店をオープン。19年には西ジャワ州ボゴール県スントゥールに3号店を開く予定だ。25年までに国内10店舗の開設を目指している。ゴジェックとは今後開店する新規店舗や、両社が進出しているベトナムでの協業も構想する。(大野航太郎、写真も)