過去最高更新39万人 JNTO 18年訪日旅行者数
日本政府観光局(JNTO)は16日、2018年のインドネシアからの訪日外国人数(推計値)は前年比12・7%増の39万6900人で過去最高を更新したと発表した。国別では17年と変わらず11位だった。
JNTOジャカルタ事務所の天野泉所長は「上半期は好調だったが、燃油費高騰とルピア安を要因に下半期から鈍化、(通年として)想定より伸びなかった」と指摘。日本で起きた自然災害も影響したとみられる。
格安航空会社(LCC)インドネシア・エアアジアXのジャカルタ〜成田直行便就航は、インドネシア人旅行者の関心を呼び、18年9月末の運休後も、予約者への振り替え便提供で訪日者数伸長に貢献したという。
天野所長は今後、新規の観光客誘致のため、地方都市でのPRや、地場の旅行会社と協力して「現状の訪日者層より厳格なムスリム」への訴求を行っていくとした。
また、リピーターの確保に関しては、3月の国営ガルーダ航空のスカルノハッタ空港(バンテン州タンゲラン市)と中部国際空港(セントレア、愛知県常滑市)間の直行便再開が、日本の地方の観光誘致を後押しすると期待した。
18年の訪日外国人数は、全体で前年比8・7%増の3119万1900人で、統計を取り始めた1964年以来、過去最高を更新。全体1位は中国(838万100人、前年比13・9%増)だった。東南アジアではタイが最高で6位(113万2100人、同14・7%増)、前年比伸び率ではベトナムが26・0%(38万9100人)で最も高かった。
12月の訪日外国人数(推計値)全体では、前年同月比4・4%増の263万1800人で、インドネシアからは同3・2%増の5万4千人だった。(大野航太郎)