「若い世代に農業を」 ワクワクジャパンの「TSUNAGU」 メロディーさんが番組出演
日本語番組専門チャンネル「WAKUWAKU JAPAN(ワクワクジャパン)」で放送中の日本の農業紹介番組「TSUNAGU」の連動イベントが12日、中央ジャカルタ区スナヤンのスナヤン・ナショナル・ゴルフ・クラブ内レストランで開かれた。番組に出演したアイドルグループJKT48元メンバーのメロディー・ヌランダニ・ラクサニさんは、京都での農業体験を来場者約80人に伝え、「ことしも若い世代に農業への関心を喚起する活動に引き続き注力したい」と意気込んだ。
パジャジャラン大学農学部出身で、日・東南アジア諸国連合(ASEAN)食料・農業友好親善大使に就任したメロディーさんは昨年9月、約1週間の収録で訪れた京都の京丹後市久美浜町で、九条ネギや枝豆の収穫作業を体験。大好物の枝豆が、収穫後に専用機械で枝から分離させる作業やスマートフォンでの管理農業に感心し「日本は最新の技術で収穫を最大限まで高めている。日本よりも国土が広く、人口も多いインドネシアに導入したら、より大きな効果を得られる」と振り返った。
番組は、日本の総務省「放送コンテンツ海外展開総合強化事業」の一環で製作された。昨年12月に初回放送を終え、1月末まで再放送する。日本放送協会(NHK)朝の連続ドラマ「おしん」で少女のおしん役を務めた小林綾子さんが司会・ナレーターを務める。
ワクワクジャパンが展開する7カ国・地域のうち、インドネシアとベトナム、ミャンマーのタレントがそれぞれ日本の農業の現場を体験し、自国との違いや驚きを紹介。日本で働く外国人農業従事者も取り上げられており、ASEAN地域でのアグリビジネスに関心のある人や職離れが進む日本の農業業界での外国人雇用の取り組みを知る良い機会となる。
堀智一編成・渉外部長は「昨年一番力を入れて製作した番組。最初は農業に反応があるか不安もあった」と語るが、視聴率が旅や食のバラエティー番組では抜きん出て高く、うれしい結果に。連動イベントなど多面的な展開も初の試みで、来場者からは番組継続製作を熱望する声が沸き起こった。
メロディーさんは、京野菜などがそろう錦市場や舞妓、抹茶にも触れた。来場者には九条ネギを使ったお好み焼きなどのほか、緑茶を自ら振る舞った。(中島昭浩、写真も)