「進出必須の市場」　ＧＩＩＣで地鎮祭　自動車部品のソミック石川

　自動車用ボールジョイントを製造するソミック石川（本社・東京都墨田区）は十一日、西ジャワ州ブカシ県の工業団地「グリーンランド・インターナショナル・インダストリアル・センター（ＧＩＩＣ）」で、現地法人ソミック・インドネシア社のインドネシア工場の地鎮祭を開催した。
　トヨタ、ダイハツ、スズキなどの自動車メーカー向けに、自動車足廻部品のボールジョイントを製造する。二〇一五年までの総投資額は約千四百億ルピア。
　ソミック石川の海外進出先としては、中国、インド、タイ、米国、フランスに次ぐ六カ国目となる。
　敷地面積は二万平米で、建屋面積は五千平米。五洋建設が施工を担当した。工場は一万二千平米まで拡張できるスペースがある。今年十一月の竣工。製品の納入開始は、一三年五月の予定。
　二〇一六年の売上目標は千四百億ルピアで、九十七人の雇用を計画している。
　ソミック石川の石川雅洋取締役は「拡大するインドネシア市場には進出しなければならないと考えた」と語った。日本、タイから輸出していたものを、インドネシアでの現地生産に切り替え、低コスト化を図る。
　ソミック・インドネシア社は今年一月設立で、資本金は約十億円。ソミック石川が六〇％、タイの現地法人ソンブン・ソミック・マニュファクチャリング社が二〇％、日本で取引があるアスキーの合弁会社ヨーズ・インドネシアが二〇％を出資している。
　ソミック・インドネシア社の原博章社長は「最初は、タイからの輸出でインドネシアをまかなおうとしていたが、インドネシアの市場の伸びが想像以上だった」と進出の背景を語った。