工場建設を計画 現代自動車
韓国現代自動車は西ジャワ州に自動車工場建設を計画している。工業省のハルジャント副大臣によると、8億8千万ドルを投資するもようだ。ロイター通信などがこのほど報じた。
グループの起亜自動車と連携し、年産25万台規模の工場を建設する。SUV(スポーツ多目的車)などで完全組み立て生産(CKD)を開始するという。同州ブカシ県にある既存のノックダウン(全ての部品を輸入し、組み立てのみを行う)工場との、生産車種などのすみ分けについては明らかにされていない。
生産される自動車の約半分は東南アジアとオーストラリア向けに輸出することを想定しているという。電気自動車(EV)製造も視野に入れる。
現代は中韓関係の悪化や価格競争の激化を背景に、中国への依存を弱めようとしており、新たな市場としてベトナムやインドネシアなど東南アジアを重視している。工場建設後の本格的な国内販売に向けて、課題となるのは販売、メンテナンス網の拡充だ。長期的な視野で臨む必要がある。
現代は11月にはシンガポール系配車大手グラブに2億5千万ドルの出資を表明、域内でEV利用促進を本格的に進める方針だ。(平野慧)