忍者の立ち回りに注目 劇団en塾 来月、10周年記念公演

 インドネシア人大学生らによる日本語ミュージカル劇団「en塾(エンジュク)」が12月22、23両日、中央ジャカルタのジャカルタ芸術劇場(GKJ)で年に一度の本公演を行う。日イ国交樹立60周年と来年1月に迎える劇団の創設10周年を記念した公演で、忍者をテーマにしたオリジナル作に初挑戦。脚本を手掛けた甲斐切清子さんは「30人の忍者たちの立ち回りが見どころ」と話す。

 演目は「姫とオロチと忍者の学校」。忍者の学校に、くノ一の格好をしたお城のお姫様が怪しげなオロチ(大蛇)と共に入学してくるというストーリー。衣装部、舞台美術部、演技部からなる団員80人で作り上げる。
 2016年は歌舞伎や日本の曲芸、17年はミステリーなど毎年異なるテーマの作品を上演してきたが、今回初めて、劇団員からも要望の強かったという忍者作品に挑む。忍者ショーを行う三重県伊賀市のパフォーマンス集団「伊賀之忍者衆 羅威堂(らいどう)」から専門家2人を招いて剣術や手裏剣などの手ほどきを受けるなど、稽古に励んできた。
 劇中に登場するオロチは、八岐大蛇(やまたのおろち)を題材にした神楽で実際に使われていたものを広島県の水内神楽団から譲り受けた。
 公演は在インドネシア日本大使館との共催で、チケットは2日間計千席分がすでに完売。当日券はなく、キャンセル待ちを受け付けている。
 問い合わせはジャカルタ・コミュニケーション・クラブ(☎021・7279・1829)へ。(木村綾)

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