上地、国枝に声援 車いすテニス
北ジャカルタのスポーツ施設「クラブ・クラパ・ガディン」で12日行われたアジアパラゲーム車いすテニスのシングルス決勝。優勝した上地結衣は「ことし一番の目標にしていた大会なので、とてもうれしい」と笑い、国枝慎吾は「タフな1週間だった」と安堵の表情を見せた。会場には多数の日本人観客が駆けつけ、大きな声援を送った。
上地は会場を「非常に跳ねるコートで、なおかつ後ろ(ベースライン後方)が狭い」と分析。決勝ではコートの特徴を利用し、相手のバックに高い球を集中させ、短くなったリターンを詰めていく作戦で、中国選手を6—3、6—4のストレートで下した。
国枝の試合は午後4時ごろから始まった。第2セットは日が落ち、ナイターとなったが、「照明が暗く(球が)見づらかった」という。そこからは自分から攻めていくプレーに切り替え、真田卓(凸版印刷)に6—2、6—3で勝った。
会場の気温は30度を超え、日中は強い日差しが照りつけた。国枝に敗れた真田は「東京もこれくらい蒸し暑いと思うと、いい経験になった」と語る。今大会は国枝に勝つことを目標にしていたといい、「準優勝よりも負けた悔しさの方が大きい。また倒せるチャンスをうかがっていく」と雪辱を誓った。
日本はシングルス準決勝で国枝に敗れた鈴木康平(AOIPro)が3位決定戦でタイ選手を下し、銅メダルを獲得。表彰台を独占した。(大野航太郎、写真も)