長田さん104歳祝う 東京で、大使や親族と
オランダ領時代の1936年に来イし、インドネシア独立運動を支援した長田周子(おさだ・ひろこ、インドネシア名=シティ・アミナ・マジッド・ウスマン)さんが4日、104歳の誕生日を迎えた。9月30日には、東京都港区の宴会場「八芳園」で誕生日会が開かれ、アリフィン・タスリフ駐日インドネシア大使夫妻ら約30人が祝いに駆け付けた。
甲府市生まれの長田さんは、日本女子大学在学中、後に夫となる西スマトラ州パダン出身のアブドゥル・マジッド・ウスマンさんと出会い来イ。独立運動の指導者となり亡くなった夫に変わり、1989年には西スマトラ州政府から独立功労勲章を受章した。2016年4月までジャカルタで暮らしていたが、現在は帰国し、長女のサルミヤさんと共に東京都内で暮らしている。
ジャカルタ在住時は山梨県人会の名誉会長も務めた長田さん。この日は、13年にインドネシアを訪問し、県人会発足のきっかけをつくった当時の県知事、横内正明さんも参加して祝った。
会では、14年にNHKで放映され、長田さんの人生を追ったドキュメンタリー番組を鑑賞。また、シンガポールに住む長田さんのひ孫2人も駆け付け、バースデーソングを歌ったり、ケーキカットをしたりした。皆でコース料理を楽しみながら、和気あいあいと温かい祝賀会になった。
長田さんは誕生日会を振り返り、「感激して、うれしくて(会の後は)よく眠れなかった。本当にありがとうと、皆さんにあらためてお礼を述べさせていただきたい」と喜びを語った。(木村綾)