漁民に干物用乾燥機 草の根無償支援協力 ブリトゥン島

 バンカブリトゥン州ブリトゥン島シジュク郡で2日、日本政府が進める草の根無償支援協力によって郡内6村に設置された、電気式魚類用乾燥機の引き渡し式が行われた。10機が設置され、今後、小規模漁民約3200人が、生活の糧となる干物やクルプック(揚げせんべい)作りで利用する見込み。
 在インドネシア日本大使館の吉田一穂2等書記官によると、草の根事業は、貧富の格差縮小に向け、離島などで重点的に展開。同島では、水揚げされる魚介の約半分が干物など加工品として市場で販売される一方、これまで干物は天候などに左右される天日干しで製造されていた。乾燥機の設置により、天候に左右されずに、より多くの干物生産が可能となり、生産・販売量の増加が期待される。
 今後、現地の非政府組織(NGO)「ブリトゥン若者しごとコミュニティー」が、漁業関係者らと協力して運用する。現地の漁民からは「島自慢のおいしい魚を、高い付加価値を付けて販売できる」と喜びの声があがったという。(坂田優菜)

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