ブランズBSD完成 初の日系ブランドマンション 東急不動産
東急不動産インドネシアは1日、バンテン州南タンゲランのBSDシティにこのほど完成した分譲マンション「ブランズBSD」の第1期事業「藍」3棟(1256戸)を報道陣に披露した。三菱商事との共同開発。ブランズは東急不動産が日本全国で展開するブランドで、日系の不動産ブランドのインドネシア展開は今回が初めて。
同事業は、「藍」「黄」「茜」の全3期から成り、総敷地面積5・3ヘクタール、総事業費は3億ドル。第1期では1・6ヘクタールの敷地に地上31階、地下1階の3棟を建設した。
インテリアは、東京スカイツリーの内装などを手掛けた日建スペースデザイン(本社・東京都文京区)が担当。初夏の風を意味する季語「薫風」をコンセプトに「日本とインドネシアが感じられるデザイン」(同社)に仕上げた。
今後、細かな装飾品や設備をさらに整え、2018年12月の引き渡しに備える。引き渡し後は東急不動産傘下の東急・プロパティ・マネジメント・インドネシアがマンションの管理・運営を統括する。
15年に販売を開始した2棟は76%、17年に開始した1棟は2割超が成約済み。現在販売価格は、市場価格の上昇に伴い、開始当初より17%ほど引き上げられ、1ベッドルーム(BR)が12億9千万ルピアから、2BRが19億5千万ルピアから。全体の1割ほどを占めていた3BRは完売した。
東急不動産インドネシアの斎藤圭司社長は、ジャカルタ周辺の不動産市場に関して「現在は回復期にあり、1BRなど価格帯が低く、投資しやすいものの売れ行きが良いが、今後次第に価格の高いものも売れていくのでは」と指摘。東急不動産の今後については「日本同様、アパートやオフィスのリースも展開していきたい」と語った。(坂田優菜、写真も)